★だい34わ:おれ、きめたよ★
こ「こぉんなにひろいのに、どこいってもこはきゅたちしかいないねぇ〜」
ち「・・・妙過ぎる・・・・」
こ「みょ?」
ち「こんだけ歩いても同じような道と部屋ばっかで、階段もエレベーターも見つからない、でも見てみろよこはきゅ」
こ「ん〜?」
ち「ちゃんと下の階も上の階もあるし、すごい遠くだけどほら、外も道路もあって、車だとか他の妖精たちも行き来してる、でもこの中にはオイラたちだけだ・・・!」
こ「ん〜・・・ん、なんでだろう〜?」
*「そりゃそうよ」
ち「うわぁぁぁ!!」
こ「あ。やっほー♪」
ち「いつのまに・・・!」
*「だって、ここは学校の宿舎だからね」
ち「宿舎?」
こ「がっこー?」
*「そ、ここはこれから開校する学校の宿舎、あなたたちのように遠くから来た子たちは、これからここの宿舎に住むことになってるの」
こ「ってことは、きららおねえちゃんたちもここにくる?」
*「ん?きららおねえちゃん?」
こ「・・・こないの?」
ち「こはきゅ・・・あの、それは・・・」
*「あー・・・それは残念だけど、そのきららおねえちゃんたちはここには来れないかなぁ〜・・・でもね、これからこの学校には新しいお友達がたくさん来ることになってるのよ」
ち「宿舎・・・誰も居ないってことは、オイラたちがつまりは第1号ってことか?」
*「そそ、君たちからすればなし崩しって思われるかもしれないけどね、でもこないだねおたうんに来るときにちょこっとだけ見た戦争してる場面をみたでしょ?、それがあって今までのお家に住めなくなった子たちとかが、これからたっくさんここに集まるのよ」
ち「戦争・・・か・・・・・・、で、どのくらい来るんだ?、これからその妖精たちは」
*「えっとね、2200・・・2300だったかな?」
ち「に、にせん・・・!、そんなに集まるのか?」
*「うん、でもそれでもまだ定員は若干が空きあるから、まだ更に200ってトコかなぁ」
ち「スゲェ・・・そんなにぎやかになるのか・・・!、村とはケタ違いだ・・・!」
こ「むらにはかえれないの?」
*「ううん、絶対村に帰れるようにする!、それは約束するわ・・・!でも今は、君たちがうんとレベルアップしなくちゃね、こはきゅちゃん、お母さんに成長したこはきゅちゃんを見てもらおう!」
こ「うんっ!」
ち「レベルアップ・・・つまり、オイラたちはここでちゃんとしたふぇありぃとらんぷになるための勉強を始めるってわけだ・・・!」
*「そゆこと!」
ち「・・・色々とモヤモヤするトコはあるけど、オイラたちのやるべきことは・・・やるべきことは・・・」
こ「ん〜?、ちゅにんくんどーしたの〜?」
ち「あ〜・・・いや、何でもない、何でもないんだ――、あ、それよりここは下の階も上の階も行けないぞ!、階段もエレベーターもありゃしねぇ!」
*「そりゃあそうよ、と言うわけで唐突だけど君たちには前倒しで『レッスン1・上でも下でもどの階でもいいから先に行ってみよう〜!!』、これが君たちふたりの最初の訓練、他の生徒たちも今後同じものを受けてもらうわ!」
ち「な・・・!」
*「君たちの持てる力を使って進んでみよう〜!――あ、ちなみに窓ガラスを割ったり壁を壊したりってのはナシね!」
こ「すすんでみよう〜・・・どうやって?」
ち「マジかよ、オイ・・・!」
※
き「(ホントに来るのかよ・・・?)」
ら「(大丈夫よ、彼なら絶対、ね♪)」
の「(・・・私たちはお邪魔じゃないのかなぁ?)」
ら「(あらあら、だから私たちはこうして影でひっそりめるちゃんを見守ってるんじゃない?)」
き「(・・・あんなに狼狽えてるめる姉、はじめて見たかも・・・)」
の「(こっちもドキドキしてきたよ・・・)」
ら「(あら、さくらさんが来たわ!)」
の「(はわわわ――・・・・・・!)」
さ「よぉ」
め「こ、こんにちは・・・」
さ「オレをここに呼び出したってことは、・・・めるてぃちゃんも何となく気づいてたんだろ??」
め「え、えぇ・・・(;^−^)」
さ「そっかぁ・・・そっかそっか・・・」
め「・・・(モジモジ)」
ら「(あらあら・・・いい雰囲気じゃなぁい?、あのふたり)」
の「(見てるこっちもドキドキしてきたよぉ・・・(´-`*))」
き「(しっかり決めろよ、オッサン・・・!)」
さ「遅かれ早かれ、きっといつかはこうなるんじゃないかって予想はついてた」
め「は、はい・・・(*・v・`)」
さ「ここまで来るのに、ずいぶんと遠回りした気がするよ―――」
め「そ、そうですね・・・(モジモジ)」
さ「オレがもうちょっと遅く生まれてくればって思ったこと、何度あったことか・・・」
め「そ、そんなこと――」
さ「こんな大変な時にアレかも知れないけどさ、オレ、決めたよ」
き「(〜〜〜あ〜〜〜もぉじれったいなぁ!)」
の「(堪えてきらら、ここからよ、ここからなのよ!)」
め「決めた・・・?、それって・・・・・・!」
さ「オレさ――――
――――この村、出ることにしたよ――――
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