★だい28わ:ねおたうん★


さ「さて・・・と、勢い付けて城を出たはいいがしまったなぁ・・・オレは魔法も呪術も全然だから、まともに空も飛べねぇってのにどうやって帰ろう・・・しかもこの辺は気候が変わりやすいし車も無いしなぁ・・・レンタカー屋とかこの辺にあったかなぁ・・・お? あのバンダナとガキんちょたちは・・・アイツらも来てたのか、ひょっとして――まぁいいラッキーだ、よし!」



み「(・・・どういうこと? ちゅにん君の気配も消えた・・・?)」
き「(な、なぁ、一体何があったんだよ?)」
み「(こっちが聞きたいわ! あ〜もぅ!モヤモヤする〜!)」
の「(・・・話は見えないけど、向こうでも何か始まったと言うことなのかな・・・?)」
み「(・・・王室に行く意味・・・無くなっちゃったのかなぁ・・・)」
の「(みるふぃちゃん、あとこの状態でいられるのは何分くらい?)」
み「(うん・・・残念だけど、そろそろ引き返さないとヤバいわ・・・戻りましょう)」
き「(よし、とりあえず急いでふらわおばさんのトコに戻ろう、ちゅにんも心配だし)」
の「(ええ!)」
み「(私も一緒に行くわ、案内して!)」



み「ふぅ、この魔法をここまで長時間使うことなんて無かったからさすがに少し疲れたわ」
き「あ、ふらあおばさーん!」
ふ「アンタたち大変だよ!、ちゅにん君がさらわれた!!!」
の「え!?」
き「は?何だって、さらわれた〜!?」
ふ「レストランを出た時に見たことない女がこはきゅちゃんと一緒にいきなり現れてね!」
の「こはきゅちゃんが?何でまた・・・?」
ふ「わかんないよ、その女が“そこの子借りてくね”って言ってちゅにん君も一緒に消えちゃったんだよ〜、もぉアタシには何が何だか・・・!・・・っん? ところで君は誰だい? めるてぃちゃんによく似てるわね」
み「妹のみるふぃです」
ふ「妹? あのみるふぃちゃんかい!?」
み「あの、お願いがあるんですがいいですか?」
ふ「な、なんだい?」
み「私の両親も今ここに来てるんです、ふたりを連れて村まで戻して頂けませんか?」
ふ「へ? まぁそれは構わないけど、どこに――」
もら「お〜〜〜〜〜い!」
み「来たわね・・・ではお願いします、あとそうだ! ふたりには今のこと内緒にしておいて下さい、それでは!」
ふ「ちょ、ちょ、アンタは乗ってかないのかい?」
み「私はこのあと別に用があるので!では失礼します!」

   〜〜〜

き「お、おい、みるふぃ・・・!」
の「行っちゃった・・・あんな速いスピードで飛べちゃうんだ、みるふぃちゃんスゴすぎ・・・!」
も「ハァハァ・・・あれ、みるふぃはどうしたんだい?」
ら「随分急いで行っちゃったみたいねぇ〜」
ふ「お久しぶりです、らいむぎ婦人、もろこし主人」
ら「あらまぁ、誰かと思ったらお花屋さんトコのふらわさんじゃありませんか、ご無沙汰です」
ふ「え、ええ、お久しぶりです――」
も「ところで、もう事は始まったんですね?」
ふ「へ?」
ら「みふるぃったら、きっと“内緒にしてね”とかそんなこと言いいそうな気がしますけど」
ふ「??」
も「みるふぃは大丈夫です、でもって今からこれまでとこれからの出来事を何もかも今からすべてお話しましょう、車でお越しなんですよね? 結構長い話になると思います、移動しながらお話しましょう」
ふ「え、ええ・・・と言っても狭いワゴンでよろしければ――」
さ「お〜〜〜〜〜い、待ってくれ〜〜〜〜〜!!!!」
き「ゲ!」
の「あ!」
ふ「社長じゃないですか!?」
さ「はーよかったよかった、何たる幸運だ、オレも乗っけてくれ!」
ふ「え、あ、はい・・・!」
き「ちょっと待てこの変態ジジイ!」
の「! ちょっときらら・・・!」
さ「ハ?、何だよいきなり失礼なガキだな!?」
き「アンタみたいな犯罪ヤロウを乗せるわけにはいかないな!」
ふ「(アチャ〜・・・そこツッコむかねぇ、この子は・・・!)」
さ「え? 何だよ犯罪って、何の話だ?」
き「しらばっくれるな・・・!いっつもめる姉にちょっかいばっかり出してる変態ヤロウが・・・!」
さ「オイオイいきなり何なんだよ、コイツ何とかしてくれよ、オレには何が何だかさっぱり分からんぞ」
も「心配は要らないよお嬢ちゃん、この方は悪い妖精じゃない、寧ろこれから起きる事件解決には欠かせないお方だ、邪険な振る舞いは良くないよ」
き「う・・・は、はい・・・」
も「さぁさ、事は一刻を争います、まずは移動しましょう、それからすべてをお話しましょう」



も「まずは、あなたがさくらさんですね、今回の一件のきっかけとなったお方――」
さ「え、あぁ、どうやらアンタは色々事情を知ってるようだな」
も「ええもちろん、娘からあなたの話はよく聞きますよ」
さ「娘?」
も「ええ、今はこの村の教師として主に魔法を重点的に教えてるんですよ、名前はめるてぃ」
さ「な!? めるてぃの・・・あ、いや、めるてぃお嬢様のお父上で・・・!?」
き「何がお父上だよ・・・慣れないこと言いやがって・・・!」
ふ「きららちゃん!」
き「・・・わーったよ、黙ってる」

も「さて、ではどこからお話しましょうか・・・この村にやってきた親子のことに遡りますか」
さ「(・・・よりによってあの娘のオヤジに会っちまうとはな・・・しかも今はこうして同じ車で・・・大きな誤算ってなモンじゃねぇぞ、こりゃ・・・!)・・・って、ちょっと待て!親子ってまさか・・・」
も「あなたが連れてきた親子ですよ、はーつ・こはきゅ親子」
さ「な・・・何でそれを知ってんだ・・・!」
も「それを踏まえてすべてお話します、特にさくらさんと・・・後ろに乗ってる・・・きららさん、それからのえるさん、あなたたちの力は特に今後色々な場所や局面で必要不可欠となる」
き「え、アタシ?」
の「あれ、なぜ私たちの名前を知って・・・?」



ふ「・・・・・・」
き「・・・何だよそれ・・・」
の「酷い・・・酷すぎるよ・・・こんなの・・・うぅぅ・・・」
も「幸か不幸か、さくらさんのおかげで、親子は辛くも逃げ切れましたが、禁じ手の細胞破壊と言う魔法が、お母さんの体を今も蝕み続けているのです」
ふ「白詰草・・・か・・・」
も「可能性が無いわけではありません、地球という星にさえ行き来できれば、と言う話です」
さ「なぁご主人、その話とこはきゅちゃん、ちゅにんくんを連れ去ったヤツと関係有るのか?」
ら「有るも何も、未来のふぇありぃとらんぷ様がやってることだからね♪」
さ「未来の?」
の「ふぇありぃとらんぷ?」
も「そう、たまたま私達が訪れた最後の出張先が、ここから距離にして約1000kmの所にこの星を総括する中心都市“ねおたうん”なのです」
さ「国都市!そんなトコまで行ってたのか!」
き「ねおたうん・・・聞いたことない、そんな街」
の「私も・・・」
も「それはそうでしょうね、学校では・・・あなたたちはまだ初等部ですよね? 中心都市に関しては中等部以上で初めて習う科目だったはずですから」
さ「その初等部ふたりの力が必要だって言ってたよなさっき? どういうことなんだ?」
も「それもそのはず、こはきゅちゃんとちゅにんくんはそのねおたうんに向かっているのです」



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