★だい24わ:あおきほしのしろつめくさ★


ふ「ほれ着いたぞ食いしん坊!」
ち「おーおー!」
ふ「何か、どっかで聞いたことある口振りだね」
の「わぁ〜・・・ステキ・・・! こんなに大きいのね、とらんぷたうんって」
き「なぁ、どうする? やっぱ食事か? ちゅにんの腹の虫がうるさいし」
ふ「そうするかい?」
の「ええ、私は構いませんよ」
ち「は〜や〜くぅぅぅ==ヽ(`Д´)ノ」
き「おばさん、今さらだけど一応訊いておくわ、予算は大丈夫?」
ふ「抜かりなし! だってきららちゃん言ってたじゃない、ちゅにんくんはブラックホールの胃袋よりタチが悪いって――だからもし一緒に来る時には念のために、ってね」
の「・・・(;^v^)」
ふ「さ、行こう! ここらで一番のオススメなレストランがあるんだよ」
ち「れすとらん!? ねぇねぇ、オムライスとカツ丼と大盛ラーメンとチャーハンと、えっと、チョコレートパフェとチーズケーキのホールサイズある??」
ふ「何でもあるよっ!」
ち「よし、行こう!すぐ行こう!ダッシュで行こう! 売り切れる前に全速力で行こう!!」
き「・・・・・・やっぱコイツを連れて来たのは失敗だったかな・・・」
の「ちょ、きらら!」
き「どしたよ?」
の「あそこ・・・遠くに居る女の子みるふぃちゃんじゃない?」
き「え・・・? ドコだよ――ってかのえるは目がいいなぁ、アタシの視力じゃそんな遠くまでは――あ!」
の「誰か後ろを付いて歩いてるわ?」
き「・・・! 父ちゃんと母ちゃんだ・・・!」
の「あのふたりが先生とみるふぃちゃんのご両親?」
き「・・・何でまたとらんぷたうんに・・・?」
ふ「お〜い!! ふたりとも行くよ〜〜〜!!」
き「悪ぃ!先に行ってて〜〜!!」
ふ「?」
ち「は〜や〜くぅぅぅ・・・・・・」
ふ「あの子たち、どうしたんだい一体?」



ら「みるふぃったら真っ先に“お城に行く”って、あの子、そんなにお城に興味あったかしら?」
も「まぁいいじゃないか? あの子の勉強家っぷりは今に始まったことじゃないだろう〜! ウンウン、見聞を広める意味でも久々に来た甲斐があったと言うものだ、いいコトだよ」
ら「まぁ・・・別にいいんだけどねぇ」
み「早く行こう!」
も「おお〜待ちなさいな〜みるふぃ〜」
み「(・・・やっぱりさっきチラっと見えたのはきららとのえるね・・・何であの子たちがこんなトコに来ているのよ・・・まぁいいわ、さっさと済ませてしまおう…!)」



王「では続きを聞かせてもらおう」
さ「はーつに掛けられた禁じ手の魔法とは・・・・・・“細胞破壊”です」
大「細胞破壊?」
王「聞いたことが無いぞ、そんな魔法・・・」
し「お前らはホントに学が無いのぉ、それでよくこの国や星を守れたもんじゃな」
王「ど、どう言う効果なのですか?」
し「面倒じゃ、ワシが話す!――この妖精族の星には、ワシらのような二足歩行以外で歩く種族は一切居らん。しかし、向こうでは昆虫と呼ばれる種族・鳥類・魚類・爬虫類・両生類など、様々な種族が存在する」
大「コ、コン・・・? チョウ・・・? 初めて聞きました」
し「ハァ・・・続けるぞ――で、その種族の中には、ワシらのように食べ物は土の中に植えて育てたりするスタイルだけではなく、他の種族を狩って生活をするものもいるのじゃ。更に自分を守るったり獲物を狩る為に体の中に毒を仕込んでいる種族も居る」
王「こ、怖いですね・・・そいつは・・・」
し「その毒は、体を痺れさせたり、気絶させる程度のも居れば、強いのだと例えば皮膚や筋肉を腐らせるヤツも居る。これを総称して細胞破壊と言われとる。ちなみに蒼き星の人間もワシら妖精族も体の大きさは違うが中身の構造は基本的にほとんど一緒と言っていい」
さ「・・・・・・」
し「――モノによりけりじゃが、ごく弱い毒で済んだなら、自然治癒で再生して治ることもある。道端ですっ転んで擦りむいたケガが治るようにな――じゃが毒性が強かったり神経や心臓など再生の出来ないトコロを打ち込まれた場合、カラダが腐って無くなってしまったり、最悪ものの数分で死に至るケースもある」
大「(ゴク・・・・・・!)」
し「で、禁じ手の魔法に戻るぞ、その魔法とは、さっき話した猛毒を持つ種族のように魔法で細胞を破壊してしまうというモノなのじゃ」
王「そ、そんな恐ろしい魔法があったなんて・・・」
し「だから50年前の戦争以後、害の大きすぎる魔法を知る術を無くそう、またそれを後を継ぐヤツらに知られることのないよう、詠唱方法から存在自体を無い物として封印・・・封印と言うよりは記載された書物からすべて焼却処分したハズなんじゃ」
さ「どうやってそれを・・・まさか内部のヤツとか・・・」
し「それはワシにも分からんよ、内部の誰かがこっそり持ち出していたかも知れないし、裏の介入かも知れんが確信は無い」
大「細胞破壊、か・・・・・・それがはーつ殿の体を今まさに蝕んでいるということか・・・何と言う事だ・・・」
し「幸いと言うべきかは些か不謹慎な表現かも知れんが、魔法の細胞破壊はカラダを腐らしたり一瞬で命を仕留めてしまうほどの効果は無い・・・無いが、放置すれば確実に数年で命を落としてしまう」
大「そんな・・・!!」
し「そこで、だ」
王「?」
さ「そう・・・そうだ、オレもその先を訊きそびれてたんだ、どうすりゃいいんだよ、じ〜さん!」
し「唯ひとつ、細胞破壊を阻止し、あらゆる患部を治してしまう花を手に入れるのじゃ」
大「花・・・ですか?」
さ「は、花ってそんなのあんのかよ?」
し「お前さんがたもよぉく知っとる花じゃ、分かるじゃろ?」
さ「まさかな・・・・・・白詰草・・・とか・・・?」
し「ご名答」
さ「はぁ!? ホントかよ!?」
大「そ、そんな物で本当に治せるのですか? 想像がつきません・・・!」
し「確かに蒼き星の連中からすれば何の変哲もないただの花に過ぎん。しかしワシら妖精族にとっては非常に貴重な花として昔から崇められておる。そもそも白詰草は、白い穂のような形が幾重も詰め込まれとるから、文字通り白詰草と呼ばれとる。厳密には花と、葉っぱの方も必要になる」
王「葉も・・・ですか」
し「お前さん方、ハチミツは喰ったことあるか?」
王「は、はぁ・・・幼い時はよく朝食の時に頂いた記憶がありますが、最近はまともに採れた話は聞きません」
し「それもあの時の戦争ですべてダメになってしまったからじゃ」
王「先日、町はずれで突然生えたあの花は・・・」
し「アレは同じ白詰草でも体を治すタイプのじゃない、アレは魔力を受け継がせるための魔法で生み出した物じゃ、病気や怪我を治す方の花とは大きさが違いすぎる」
大「魔力を受け継がせるとは・・・?」
し「お前さんがたにゃ到底知る由もないじゃろ、ワシだってガキの頃にたまたま一度見たっきりじゃからの――でだ、ふぇありぃとらんぷの後を継ぐ妖精に対して先代のふぇありぃとらんぷがまず大人の体が丸々すっぽり入ってしまうほどの巨大な花を咲かす――んで、先代は持てるすべての魔力をその花に注ぎ込む――しばらくすると花が咲くんで後継はその中に入って魔力を受け継ぐ――理屈としては単純じゃが、昔は国を挙げての儀式として静粛に行われていたんじゃよ」
さ「! ちょ、ちょっと待て! と言うことは・・・こないだあの巨大な花が出たってのはまさか・・・!」
し「アレを使えるのはふぇありぃとらんぷとしての啓示を受けた妖精のみ・・・ほぼ間違いなくはーつじゃろうな」
さ「何で・・・何でだよ・・・諦めたって言うのかよ・・・はーつのヤツ・・・」
し「まぁそれはそれとして――」
さ「ちょっと待てやジジイ!! これでハイおしまいって言うんじゃないだろうな!!」
し「最後まで聞くんじゃバカモン! 何もこれで打つ手が無くなったわけじゃないんじゃ!」
さ「・・・え?」
し「ワシがもっと気がかりなのはじゃ、今この時代の妖精大汚点が何を企んでいるかと言うことじゃ」
王「・・・確かにそれは気になりますな」
し「万にひとつあるとすればの話、もしかしたら――・・・」
大「も、もしかしたら・・・?」
し「さっき話した細胞破壊を目論んでいるとしたら?」
王「!」
大「ま、まずいですよ・・・!」
し「ここにもあるべき存在だった白詰草だけじゃない、ワシらが生きていく上で欠かせない他の花もダメにされてしまったらみんな飢え死にじゃぞ」
大「そんな・・・!」
し「ま、それはあり得ないの最悪の結末と言うていで言ったまでじゃから今は置いとくとしてだ、打つ手の話に戻そう」
さ「お、おう・・・と言うかあんまり脅かすなよな・・・!」
大「どうすれば手に入れられるのです?」
し「蒼き星に行ってホンモノの白詰草を手に入れるのじゃ」
さ王大「!!!??」



← だい23わ   だい25わ →