パン
耳元で「パンっ」と叩いたのは 小さな手が僕を招く優しい音
「大好き」が照れくさいだけか わざわざ夢の中に、不意に現れる
僕はちゃんと目を見て想いを言ったのに
ちょっぴり意地悪な演出だ
それを紙に書くだけならどうってことない
こんなに容易いことはない
千切って消せる素材を頼りに
もしかして、あれは夢なのか?
儚い日々を単に嘲笑っているだけか?
そんな不安も 目が覚めたら忘れてしまう
そんな程度の夢なのか?
なぜか、随分昔のことを思い出した
いつまで未練がましいことやら
悔しいけれど、今、糧になってる
ただのエキストラをずっと直走っていたっていい
ドライな空気は空に向かって放り出されていく
妄想なんかじゃ収まらないから
ライフワークにトコトンぶつけろ
そしたら、忘れた頃に何か返ってくるさ