孤独



薄暗い街灯に囲まれて

温くなった缶コーヒーを一口飲んで

慣れ親しんだ小さな空間に腰を下ろす



こんな苦い飲み物、いつ覚えたろう

今の空と同化しているその色は

そう

慣れ親しんだ小さな空間をそっと彩る



思わず「アリガト。」と呟く



幸せな未来図をイメージして

今日も凌ぎを削り倒したストーリー

その先にお金以外何もなくったっていいじゃん

夢の中ではきっと優し過ぎるくらい優しい誰かが

これからを運ぶかもよ



付けようのない価値をイメージして

乾ききった昔の大地に再び潤いを

幸福論のウィークリーチャートは変動ばかり



耳に残るナンバーを虱潰しに探す

サラリーマンに優しい居心地はどんなだろうって

妄想論に浸りきってて何か変な気分



誰もが引いてしまいそうな世界



短くしたはずの髪は あっという間に元に戻って皺だけが残った

狭い懐を行き来しながら歩いてて

長いトンネルに見出せる夢のような 嘘のような話

これからは作るのかな



忘れるくらいに歩いた数だけ頑張ってきた、と思う

「ペラペラの財布だからって卑屈になることはないよ」って

言葉が力になったんだ



でも、邪魔にはならないから



幸せな未来図をイメージして

今日も凌ぎを削り倒したストーリー

その先にお金以外に何もなくったっていいじゃん

夢の中ではきっと優し過ぎるくらい優しい誰かが

これからを運ぶかもよ